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部屋一杯におもちゃを散らかして、僕は遊んでいた。 と、部屋の外に足音が聞こえた。こんな風に大股で歩いてくるのは・・・。 「パパ!」 予想通りの人物が現れて、僕は笑顔を浮かべて駆け寄った。 「こら、もう寝る時間だぞ。」 部屋の様子を見てパパはそう言ったけど、笑いながら僕を抱き上げてくれた。 「だって、眠れないんだもん。パパも一緒に遊ぼうよ!」 「ダメだ。片付けをしてベッドに行くこと。」 「え〜、ヤダよ!」 下に降ろされて頬を膨らませた僕に、パパはやれやれといった風に肩をすくめた。 「ママにお前のことを頼まれてるんだ。我が侭は言うなよ。ほら、パパも手伝ってやるから。」 パパがしゃがんで片付け始めた。慌てて僕もパパの後に続いた。 二人で片付けたら、あっという間に終わってしまった。 「よしっ、終わったな。」 パパはそう言うと、僕をひょいっと抱えてベッドに連れて行った。 抵抗する間もなく、ベッドに放りこまれてしまう。 パパが被せてきた布団から顔を出して、パパを見上げながら尋ねた。 「ねぇ、パパ。ママはいつニサンから帰ってくるの?僕、寂しいな。」 「そうだな・・・、一週間後くらいかな。」 「え〜、そんなに会えないの!」 僕は心の底からがっかりした声を出した。 「しょうがないだろ。お仕事なんだから。」 「だって・・・。パパは寂しくないの?」 僕の質問にパパは一瞬詰まった。それから、苦笑を浮かべて答えてくれた。 「まぁ、俺も寂しいけどな。」 それから、パパはう〜んと考えてから、いたずらっ子っぽい顔をした。 「じゃあ、こっちからママに会いに行くか。明後日は予定がないし。」 「ホント!?」 「あぁ、ママをビックリさせてやろう。」 「うん!!楽しみだな〜。」 「じゃあ、明日はいい子にしてるんだぞ。」 僕は大きくパパに頷いた。 パパはよしっと僕の頭をくしゃくしゃに撫でた。 大きなパパの手が気持ち良くて、僕は笑い声を上げていた。 「おっと、もうこんな時間だ。じゃ、パパは行くから。大人しく寝てるんだぞ。」 時計を見てパパは慌てたように言った。 「うん、おやすみなさい。」 「おやすみ。」 パパは電気を消して部屋から出て行った。 僕は暗くなった部屋に段々と眠くなってきた。目をつぶりながら、明後日のことを考えた。 ママに早く会いたいな。ビックリした顔をするかな?喜んでくれるかな? 会いに行った時のママの様子を想像して、自然と笑みが浮かんできた。 そういえば、本当はパパがママに会いたかっただけじゃないかな? そんなことを最後に考えると、僕は眠りに落ちていった。 その日は、パパとママとニサンで遊んでいる楽しい夢を見ることが出来たのだった。 <了> |
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笹人さんのイラストを見て思いつきました(^^) 子供の一人称なのは、子供の名前を考え付かなかったからだったりします(笑) 最後の「そういえば〜」のセリフが書きたかったので、書けて満足です(笑) あと、私的にバルトが1回だけ‘パパ’じゃなく‘俺’と言ってる所にこだわってみたり。 |
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